プレスリリースが掲載されない原因と対策

プレスリリースを配信したのに、記事や取材につながらない。そんなときは、配信先を増やす前に、情報の切り口・媒体との相性・取材に必要な材料を見直してみましょう。原因によって、自社で修正できることと、PR会社の支援が役立つことは異なります。

この記事では、配信後にメディアに取り上げられない場合の確認ポイントと、外部に相談する業務の整理方法を解説します。配信サービスの審査で公開できない場合は、利用しているサービスの掲載基準を確認してください。

「配信された」と「記事になった」を分けて確認する

公開・転載と、独自の記事化は別のもの
  • 公開・配信:プレスリリースを公開し、情報を届ける。
  • 原文転載:提携メディアなどにリリースの内容が掲載される。
  • 独自の記事化:媒体がニュース性や読者との相性を判断し、取材・編集などを経て掲載する。

配信・転載だけで記事化は決まりません。転載と独自の記事化は分けて確認しましょう。

プレスリリースの公開、提携メディアへの原文転載、記者による記事化は、それぞれ異なります。配信サービス上で公開・転載されても、取材や編集を伴う記事として掲載されるとは限りません。メディアは、自分たちの読者にとっての関心やニュース性などを踏まえて掲載を判断します。

まずは実績を「公開・転載」「独自の記事化」「取材の問い合わせ」に分けて整理しましょう。転載が確認できるだけの状態を記事化と数えたり、問い合わせがないことだけで記事化もないと判断したりすると、改善する場所を見誤ります。

参照:PR TIMES MAGAZINE「プレスリリースが転載された内訳の確認方法」

プレスリリースが取り上げられないときの確認ポイント

発表内容に「いま伝える理由」があるか

発売日や機能を並べただけでは、その情報をいま記事にする理由が伝わりにくい場合があります。誰がどのような場面で困っていて、その商品やサービスによって何が変わるのかを整理してください。

たとえば、新商品の発表なら、仕様に加えて開発のきっかけ、想定する利用場面、従来の選択肢との違いを確認します。社会の動きや季節との関連を扱う場合も、流行語を添えるだけではなく、自社の取り組みと実際に関係する事実を示すことが大切です。

届けたい媒体の読者と内容が合っているか

同じ商品でも、業界向け媒体と生活情報を扱う媒体では、読者が必要とする情報が異なります。媒体名だけで判断せず、直近の関連記事を読み、どのような人・課題・変化が取り上げられているかを確認しましょう。

業界向けなら開発背景や市場の変化、生活者向けなら使う場面や生活上のメリットなど、伝える順序を検討できます。ただし、媒体に合わせるために事実を変えたり、実際には確認できない効果を付け加えたりしてはいけません。

取材・編集に使える根拠や素材がそろっているか

興味を持ってもらえても、数字の出典や撮影素材、取材できる担当者が不明だと、記事の具体化が難しくなります。公開できるデータ、商品・サービスの画像、開発担当者への取材可否を整理しましょう。

データには調査時期・対象・方法を添え、画像は使用条件を明確にします。顧客の利用状況を紹介する場合は、公開の許諾や確認が必要な範囲も事前に把握しておくと、問い合わせ後の確認を進めやすくなります。

発表の時期と媒体の制作予定が合っているか

発売当日の連絡では、取材や編集が間に合わない媒体もあります。公開日だけでなく、取材可能な日、商品を確認できる日、画像や資料を渡せる日から準備を逆算してください。

適切な時期は媒体や企画によって異なるため、「何曜日の何時なら必ず掲載される」といった一律の判断はできません。情報解禁を設ける場合は、その条件を相手と共有しておく必要があります。

配信後の反応から、次に直す点を把握できているか

掲載の有無に加えて、どの点に質問があったか、追加で求められた資料は何かを記録しましょう。返信がない場合、理由は不明です。「興味がない」と決めつけたり、同じ内容を繰り返し送り続けたりせず、媒体との適合や伝える情報を点検します。

取材の打診があった場合は、相手の締め切りと必要な情報を確認し、回答できる担当者につなぎます。社内確認に時間がかかる事項が分かれば、次回は配信前の準備に組み込めます。

参照:PR TIMES MAGAZINE「メディアに取材される方法」、PR TIMES MAGAZINE「プレスリリースは意味がない?効果が出ない原因と対策」

自社で見直すことと、外部に相談することを整理する

掲載されないことだけを理由に、すべての業務を外注する必要はありません。どこで進めにくくなっているかを整理すると、必要な支援を絞れます。次の表は、相談範囲を考えるための目安です。

現在の状況まず自社で確認すること相談を検討する業務
事実や素材はあるが、原稿がまとまらない最も伝えたい事実、根拠、読者にとっての意味を整理する原稿の編集・制作支援。企画まで必要かを分けて依頼する
何をニュースとして発表すべきか決められない開発・営業・顧客対応などの現場から、変化や特徴を集める情報の掘り起こし、切り口の設計、PR企画
内容は整理できたが、届ける相手が定まらない読んでもらいたい人と、関連する記事・媒体を整理する媒体選定、媒体別の情報提供、メディア対応
単発の発信を続けても、商品の価値が伝わりにくい発信内容の一貫性と、伝える順序を振り返る中長期の発信計画、継続的な話題づくり、振り返り

原稿の作成を依頼する場合と、ニュースの切り口から相談する場合では、必要な業務が異なります。見積もりを比べるときも、制作本数だけでなく、企画や媒体への情報提供が含まれるかを確認してください。

PR会社に相談する前に用意したい情報

相談時には、次の情報を共有できる範囲で整理しておくと、課題と依頼範囲をすり合わせやすくなります。

  • 目的:誰に、何を知ってもらい、どのような理解や行動につなげたいか
  • これまでの発信:配信原稿、配信時期、送付先、記事化や問い合わせの状況
  • 使える材料:開発背景、公開できるデータ、画像、取材可能な人や場所
  • 社内体制:情報収集、原稿確認、取材調整を担当する人と、承認までに必要な時間
  • 依頼条件:発表予定日、予算、単発の支援か継続的な支援か

提案を受けたら、「どの課題に対して、どの情報を、誰に届けるのか」が具体的になっているかを確認します。掲載件数だけでなく、必要な情報が目的の読者に伝わる内容になっているかも比較のポイントです。

切り口や発信計画から相談する場合の選択肢

サニーサイドアップは、企業情報のニュースとしての伝え方を考えるプレスリリース制作・配信や、メディア対応を提供しています。また、リテーナーサービスでは、企画とメディアリレーションをもとに、発信の切り口や時期を継続的に提案するとしています。

配信作業に加えて、商品・サービスの価値をどう伝えるか、継続してどのような話題を作るかまで相談したい場合の比較候補になります。実際の支援範囲や費用は、目的と必要な業務を伝えて確認しましょう。

参照:サニーサイドアップ公式サイト「PR」

よくある質問

PR会社に依頼すれば必ず掲載されますか?

掲載の可否や内容はメディアが判断するため、PR会社に依頼しても記事化は保証されません。PR支援では、情報の整理や企画、媒体への情報提供などを通じて、取材・編集を検討してもらうための準備を行います。

配信数を増やすと掲載されやすくなりますか?

配信数を増やすだけでは、媒体の関心や読者とのずれは解消できません。まず内容と配信先の相性を確認し、発表できる新しい事実があるか、追加情報を用意できるかを考えましょう。

取材は増えましたが、問い合わせにつながらない場合は?

記事化の不足とは別の課題として考えます。どの読者に届いたか、商品やサービスの価値がどう伝わったか、記事を見た人の反応を確認してください。掲載数の増加だけで、事業上の成果まで判断することはできません。

反応がない理由を整理し、必要な支援を選ぶ

プレスリリースが取り上げられないときは、情報のニュース性、媒体との相性、根拠や素材、発信時期、配信後の対応を順に確認しましょう。自社で整えられる材料を整理したうえで、企画・制作・メディア対応のどこに支援が必要かを決めることが、PR会社を比較する第一歩になります。

【目的別】
PR会社おすすめ3選

目的別にPR会社の強みを比較し、適切なパートナーを選べるように整理しました。

ブランドストーリーの強化生活者の自然な共感喚起
サニーサイドアップ
サニーサイドアップ公式HP
※画像引用元:サニーサイドアップ公式HP
(https://www.ssu.co.jp/)
価値と利用シーンを社会に根づかせ
ブランドエンゲージメントを強化
実現できること

ブランドの価値や利用シーンを社会に届け、生活者の共感と行動を生む状態を根づかせる。

実現へのアプローチ

生活者のエンゲージメントをゴールに据え、施策策定からマス・SNS・イベント実行までをワンストップで伴走。

独自資源・強み

メディア・タレント・行政・専門家と創業40年で築いた関係性を生かし、売り込むのではなく、共に話題の起点をつくれる。多業種の実績が裏づける戦略設計力で、露出で終わらせず自然に生活者へ浸透させる。

事例を簡単に紹介
"愛されるロボット"を新常識に
/GROOVE X『LOVOT』
  • “愛されるためのロボット”という世界観を発表会で集中発信し話題を最大化
  • "かわいい"を超え、コロナ禍のメンタルヘルスケア、教育や介護領域の付加価値やストーリーを訴求
  • CES・SXSW・カンヌなど海外イベントへ出展。体験者2万人、ブランド認知獲得に寄与
もっと見る
BtoB=露出難の常識を覆す情報設計
/ジールス『ZEALS』
  • メディア露出の壁が高いBtoB AI領域で、社会課題視点の情報開発からPRを一手に担当
  • 医療×ヒューマノイド実証など独自切り口でメディアを横断しパブリシティを獲得
  • CEOの業界視点や現場運用まで設計し、AIスタートアップの注目企業として存在感を確立
守り・危機管理行政・業界団体・海外対応
電通PRコンサルティング
電通PRコンサルティング公式サイト
※画像引用:電通PRコンサルティング公式サイト
(https://www.dentsuprc.co.jp/)
企業評価やリスクを
統合的にマネジメント
実現できること

企業のリスクを事前に見極め、不測の事態でも事業を安定して継続できる体制を整える。

実現へのアプローチ

世論・政策・業界ルールを読み解き、危機管理から、ESG・制度改正・トップ広報まで、リスク局面で必要な判断と対応を総合支援。

独自資源・強み

電通グループの国内外ネットワークと専門家の知見を結集。行政・業界団体・海外拠点など複雑なステークホルダー環境でも、企業が安全に事業を進められる統合的なリスクマネジメントを提供する。

事例を簡単に紹介
報道過熱を初動で鎮め信頼を回復
/電機メーカー
  • ネガティブ報道の過熱を受け、情報収集から体制構築・発信まで初動対応を設計
  • トップ発言・Q&A・資料を一体設計し、シナジーによる企業価値向上を明確化して市場に訴求
  • 社会部記者の追及にも対応できるメディアトレーニングで、不信拡大を未然に防止
もっと見る
企業買収を評価に変えた会見設計
/精密機器メーカー
  • 欧州企業買収という高難度テーマで、日欧同時中継の発表会見を設計・実行
  • トップ発言・Q&A・資料を一体設計し、シナジーによる企業価値向上を明確化
  • 経済紙のスクープ対応も乗り切り、市場・メディア双方から高い評価を獲得<
短期間での話題化露出量ベースの成果把握
ベクトルグループ
ベクトルグループ公式サイト
※画像引用:ベクトルグループ公式サイト
(https://vectorinc.co.jp/)
データと拡散力で
認知を効率的に広げる
実現できること

デジタルツールと拡散力を武器に、露出を起点にした認知拡大や話題化をスピーディに実現。

実現へのアプローチ

ニュースやSNSでの話題をデータと結びつけ、拡散経路・反応・波及度を数値で可視化しながらPDCAを回す。

独自資源・強み

自社グループにPR TIMESをはじめとする多様なデジタルツールを保有し、配信から効果測定まで一気通貫で運用。データに基づく拡散テーマの設計と、露出の量・経路・反応の数値把握に強みを持つ。

事例を簡単に紹介
美肌の切り口で島根の観光を再喚起
/島根県
  • 観光消費額40%減の島根で、強みの"美肌"を軸にPR戦略を再設計
  • 美容のプロをアンバサダーに起用し、SNS・LIVE配信でエビデンス型PRを継続的に展開
  • 投稿5,000件超、視聴10万超を獲得し、県の再認知と来訪意欲を喚起
もっと見る
"エモカラ"でカラオケ離れを打破
/JOYSOUND
  • コロナ禍でのカラオケ人口減を行動データから分析し、離脱要因を特定
  • "学生時代の思い出に浸れる部屋"と再定義し、TikTok縦型ドラマを企画・制作
  • 再生200万回超を獲得し、「エモい」「懐かしい」と共感の声が続出

【事例参照元】
サニーサイドアップ:GROOVE X『LOVOT』(https://www.ssu.co.jp/works/2019/08/07/2846/)
LOVOT受賞歴:GROOVE X『LOVOT』公式(https://lovot.life/prize/)2019~2020年受賞
サニーサイドアップ:ジールス『ZEALS』(https://www.ssu.co.jp/works/2026/03/30/6257/)
電通PRコンサルティング:電機メーカー(https://www.dentsuprc.co.jp/ourwork/0030/)
電通PRコンサルティング:精密機器メーカー(https://www.dentsuprc.co.jp/ourwork/)
ベクトルグループ:島根県(https://recruit.vectorinc.co.jp/work/case-study/oKYyw)
観光消費額:島根県【PDF】(https://www1.pref.shimane.lg.jp/tourism/tourist/kankou/chosa/kanko_dotai_chosa/R2kankodotai.data/02.tyousakekkagaiyou.pdf)令和2年時点
ベクトルグループ:JOYSOUND(https://recruit.vectorinc.co.jp/work/case-study/8Qy6C)

目的別│PR会社
おすすめ3選を詳しく紹介